4つの歴史研究書

今年は、大学院時代の後輩である3人の日本近現代史研究者から著書をご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

黒川みどりさん(静岡大学教授)の『創られた「人種」』(有志舎、2016年3月)。

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本書は、近代部落史を研究されている黒川さんが、部落差別問題を、人種主義という視点からとらえ、「人種」という語りが成立し、その後も変容を遂げながらも維持されてきた「人種」のアナロジーとしての語りを追いながら、それによって、いかように部落差別が存続してきたのかを、近代の成立期から現在までの時期について明らかにしたものです。

大日方純夫さん(早稲田大学教授)の『小野梓』(冨山房インターナショナル、2016年3月)。

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本書は、小野梓全集の編集に関わり、立憲改進党の研究をすすめ、自由民権運動研究の中心となられている大日方さんが、小野梓の生涯、思想と行動をまとめられたものです。

大日方純夫さんの『「主権国家」成立の内と外』(日本近代の歴史2、吉川弘文館、2016年11月)。

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本書は、「主権国家」の成立という観点に立って、明治初期から日清戦争までの、ちょうど自由民権運動が展開された時期に、日本近代の国家・社会がどのように編成されていったのかを、対外関係と対内関係の両側面から統一的に把握しようと試みた意欲作です。

内海孝さん(東京外国語大学名誉教授)の『感染症の近代史』(日本史リブレット96、吉川弘文館、2016年10月)。

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本書は、横浜と外国人に関わる研究に始まり、近代のコレラなど伝染病問題を研究されてきた内海さんが、幕末開国から1897年の伝染病予防法制定にいたる時期の伝染病と日本社会の問題を跡づけたものです。

日本近現代史の研究からはやや遠ざかってきている私にとって、贈られた書物を通して新しい研究に触れることは何よりの勉強となります。

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