全進研秋のセミナー2018

全国進路指導研究会(全進研)秋のセミナーが11月17日、法政大学であり、参加してきました。

テーマは「「通信制高校」ってどんなところ?」。

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土岐玲奈さん(埼玉大学非常勤講師)が「なぜ通信制高校は増えたのか」と題して報告。
土岐さんは、1990年代以降、私立の通信制高校が増えた背景として、特に2004年の教員定数の変更、2006年の校地・校舎の自己所有要件緩和により、株式会社等のによる新規参入が増えたこと、また、不登校、学校不適応や高校中退など個別的な支援を必要とする生徒たちの受け皿となってきたことを指摘されました。

國枝幸徳さんは、岐阜県で広域通信制高校協力校・技能連携校に勤務している体験を話され、広域通信制高校に学ぶ生徒たちはさまざまな問題を抱えてはいるが「いつでも、どこでも、誰でも学ぶことができる」学校となっていることを事例を挙げて語りました。

現在通信制高校で学ぶYさんは、ある事情から全日制私立高校を合格したものの通信制高校に進路変更し、通信制は自由があり、自分のペースで勉強ができ、楽しい、と体験を語ってくれました。

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中学卒業生が減少しているにもかかわらず、通信制高校に進学する生徒は増加しています。
そこには、不登校の生徒や学習障害がある生徒はなかなか全日制高校が受け入れない現状があり、通信制高校が受け皿になっていること、また、学力に課題があったり、学校不適応その他で高校中退をした生徒も受け入れていることがあります。いわば通学が必須とされる課程に通うことが難しい(難しかった)生徒や、学習障害や学力に課題のある生徒、対人関係・コミュニケーションの苦手な生徒など個別の支援を必要とする生徒、一般的な高校への通学がなじまない生徒などを受け入れているところに、通信制高校の特徴があります。
公立では定時制高校の統廃合を進めており、その一方で、通信制高校設置に対する規制緩和が進められたことが、通信制高校が増えた要因としてあげられます。

セミナーでは余り触れられませんでしたが、これだけ高校教育が多様化してくると、高校教育とは何なのかが改めて問われるところです。
また、私も年に何回か通信制高校に進路ガイダンスで訪問することがありますが、そこで出会う生徒たちは、様々な困難をかかえながらも生き生きと学校生活を送っている生徒も多く見受けられました。しかし、その一方で、進路指導の面だけですが、心許ない指導体制の通信制高校が見受けられます。教育の向上・質保証という面で課題があり、本来は全日制高校以上に困難な生徒に対する支援を厚くしていかなくてはならないはずなのに、どうなのか、と疑問を感じたところもあります。
このあたりはセミナーでももう少し議論を深めたかったところでした。

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