職業実践専門課程の情報公開の現状

専門学校が文部科学大臣から認定を受けた「職業実践専門課程」は、専門学校全体の質保証・向上に向けて先導的役割を果たすことが期待されています。

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専門学校社会医学技術学院

高校側では、2014年度から制度が発足したとき、職業実践専門課程であれば生徒を安心して送れる学校となるのではないかと期待していました。
しかし実際には、金儲け主義で教育的にも問題があると考えられていた学校も認定されていたため、その期待は裏切られました。それでも、職業実践専門課程の認定要件の1つになっている、企業等と連携して学校関係者評価と情報公開が実施されていれば、まだ少しは納得できると考え、情報公開の実態を調べてみました。

東京都では2014年に61校が認定されましたが、基本情報(別紙様式4)掲載校49校(80.3%)、自己点検・自己評価掲載校58校(95.1%)、学校関係者評価掲載校58校(95.1%)、財務情報掲載校59校(96.7%)でした。
基本情報、自己評価、学校関係者評価、財務情報の4項目とも非公開だったのは3校で、問題だと考えていた学校でした。

それから5年が経過します。2018年度には認定学校数954校(全専門学校の34%)、認定学科数2885学科(2年制以上の専門課程の39%)になります。

今回、職業実践専門課程の第三者評価フォーラムが開催されるのに合わせて東京都と大阪府の職業実践専門課程の情報公開の状況をまとめてみました。(大阪府93校は2018年2月6日、東京都122校は2月16日~17日に調査)

・基本情報(別紙様式4)-東京105校(86.1%) 大阪78校(83.9%)  うち新別紙様式4記載校-東京69      校、大阪36校
・自己点検・自己評価-東京112校(91.8%) 大阪84校(90.3%)
・学校関係者評価-東京114校(93.4%) 大阪85校(91.4%)
・財務情報-東京111校(91.0%) 大阪72校(71.4%)

本来は調査した4項目とも100%にならないといけないのですが、そうなっていません。もう少し詳しく見ていくと、東京都の認定校の場合、
・大半の学校が「情報公開」等の文字を小さく記載して表示し、全専各連指針で推奨している「学校情報公開」のバナーを掲載している学校は12校にすぎませんでした。また、全専各連指針では過年度の資料も掲載することが求められていますが、22校が2~4年間の自己評価、関係者評価を掲載していました。
問題なのは、 8校が4項目とも非公開もしくは情報公開項目が見当たらなかったことです。また、 8校は学校関係者評価委員が東京・大阪のグループ校と同じ、内容もほぼ同じで、報告書を使い回ししていることが疑われることです。
そして、 25校は学校法人、学校紹介、サイトマップ等をクリックしていかないと情報公開項目にたどり着かないことで、いかにも情報を公開したくないかのような姿勢です。きちんとトップページに「学校情報公開」のバナーを掲載し、そこをクリックすれば情報公開項目が見られるようにすべきです。

*職業実践専門課程の情報公開の現状(東京都122校)
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*調査結果を閲覧・印刷したい場合は私のホームページをご覧ください。→http://www7b.biglobe.ne.jp/~ningen_ikiru/shinro.html

職業実践専門課程は、専門学校全体の質保証・向上の先導的役割が期待されている学科群です。実践的な職業教育を行っている専門学校の社会的地位を向上させていくためにも、学校評価をきちんと行い、情報公開をしていくことが求められています。

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