加計学園獣医学部認可へ

学校法人加計学園が新設の認可申請をしている岡山理科大学獣医学部について、文部科学省の大学設置・学校法人審議会の専門委員会が11月2日に開かれ、開設をおおむね了承したことが分かり、10日にも大学設置審全体として、開設を認める答申を林芳正文科相にする見通しである、と新聞報道がありました(『朝日新聞』2017年11月3日朝刊)。

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『朝日新聞』2017年11月3日朝刊

加計学園の獣医学部新設については、今治市と愛媛県が構造改革特区で規制を緩めて学部を新設するよう繰り返し政府に提案してきたものの、獣医師が余っていることから、認められてきませんでした。その後、安倍内閣となってから、2015年6月に国家戦略特区を使った新設を申請し、内閣府と文科省は17年1月、「18年4月に開学する1校に限り新設を認める」と決定、加計学園の新設につながりました。
この加計学園の申請については、加計学園の加計孝太郎理事長と安倍首相は「腹心の友」であり、加計学園ありきで進められたのではないかという疑惑があり、文科省には、特区が認められる過程で内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと伝えられたとする文書が残っており、また、前川喜平・前文科事務次官は「和泉首相補佐官から獣医学部の新設を求められた」という趣旨の証言をしています。政治によって行政がゆがめられた可能性も否定できないにもかかわらず、国会では政府側の不誠実な答弁などによって解明は進んでいません。

大学設置審がもし獣医学部の新設を認可する答申を出すことになれば、こうした国家戦略特区による申請過程には政治的圧力も、行政もゆがめられたことはなく、国家戦略特区による申請は問題なかったということになります。また、建設費の水増しによる補助金の詐取を行おうとしているのではないかという疑惑についても、大学設置計費の見積の根拠も加計学園も今治市も 公表していない段階で、認可をすることは、何ら問題はないという事になります。さらに、建設関係者の内部告発により加計学園の図面が公表され、その図面を見た専門家は、建設中の施設が高度なウイルス研究を行うためにはきわめて不適切で、このような施設でウイルス実験をした場合、100%バイオハザードが起きる、と指摘しています。それにもかかわらず認可されるとすれば、大学設置審委員の専門家としての見識が問われることになります。
いずれにしても、大学設置審委員は、安倍政権に忖度し、学問的見地を捨てて認可をしたと評価されても仕方ないと言えます。

たとえ加計学園獣医学部の設置が認可されたとしても、国会で野党は、加計学園の疑惑を徹底的に明らかにしていく必要があると思っています。

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