セミナー「ブラック企業の見分け方と対処術」

ブラック企業対策プロジェクトのセミナーの第一弾、就活生向けセミナー「ブラック企業の見分け方と対処術」が12月15日、東京・世田谷区の北沢タウンホール研修室で開かれ、参加してきました。当日は就活中の大学生をはじめ約30人の参加者がありました。

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上西充子さん

セミナーは、竹村和也さん(弁護士、東京南部法律事務所)の講演「ブラック企業の実例と対処術」、上西充子さん(法政大学)の講演「ブラック企業の見分け方」のあと、質疑応答が行われました。

竹村さんの講演は、内定から退社までに起こる労働法の基本を、実例をもとに説明しながら、その対処法を解説したものでした。障害者福祉施設でのパワハラ・本採用拒否の事例、ホテルフロント従業員に対する長時間勤務に関する相談事例、JAL契約制客室乗務員の雇い止め事件を例に、試用期間、パワハラ、労働時間規制、管理監督者とは、固定残業代の問題、退職強要、雇い止めの問題など、ブラック企業で起こりやすい問題を事例に、その対処法をわかりやすく説明しました。

上西さんはまず、リクナビ・マイナビなどの就職ナビは、就活生の味方なのかを問い、就職ナビは、「広告」であり、就活生が就職ナビに振り回されれば振り回されるほど、就職ナビとしては利用実績が上がり、掲載料を払う企業へのアピールがしやすくなること、就活生にとって無料の就職ナビは企業にとって都合の悪いことは語らないことを知り、就職ナビの流れに乗っているだけでは、ブラック企業問題に対しては無防備であることを話されました。次いで、ブラック企業の問題は「労務管理」(労働者の働かせ方)の問題であること、働かせ方に問題があれば、イメージで隠そうとしても、離職率や平均勤続年数などのデータに表れてくるとし、具体的に「就職四季報」をもとに普ラック企業の見分け方を解説されました。ポイントしては、①就職ナビは入口情報敷かないが、「就職四季報」には入社後どうなるかの客観データがあること、②離職率が高い企業、離職率が無回答の企業は要注意、③離職率が無回答の場合は、平均勤続年数が短すぎないか、従業員数に比べて毎年の採用数が多すぎないかをチェックする、④「就職四季報」の情報開示度が低い場合は要注意、⑤「就職四季報」の企業事例を比較検討する、⑥気になる企業については、新聞記事・雑誌記事データベース、ネットの信頼できる記事などもチェックする、⑦OB・OGに話が聞ける場合には、労働条件や労働実態を具体的に聞いてみること、をあげていました。

フロアからの学生の質問の中に、「四季報で調べても、本当のところは直接聞かないと分からないと思うのですが、人事の人とかに聞くと自分が不利な立場にたたされそうだが」という質問があり、これに対して上西さんは、「説明会などで離職率などを聞いたりすると印象が悪くなるの現実。きずは冊子(「ブラック企業の見分け方」)に書いてあるような方法で、聞かずに調べられることを調べてること。そのうえで、聞いてみるときは、説明会とか会社に紹介してもらったOBではなく、ゼミやサークルの先輩などのつてを頼るなどして率直に語ってくれる人を人的なつながりの中で見つけられるとよい。ただし社内の問題点は相手も語りにくいので、率直に語ってくれなくても、反応を読み取ることも大事だ」と答えられました。

上西さんの話を聴いていて、30年前、専門学校の進路指導をしていたときのことを思い出しました。玉石混淆の専門学校を見分ける方法として、リクルートの進学情報誌の問題点や情報資料の収集の仕方、見分け方などを生徒や高校の先生方に話したことと、就活での企業の見分け方と同じように通じるところがあり、リクルート商法の罪深さを感じました。

セミナーは就活中の学生にはぜひ聴いてほしい内容でしたので、もっと多くの学生に参加してほしいと思いましたが、日曜日の夜であったためか、少なかったのが、残念でした

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