開かれた学校づくり

生徒・保護者・地域住民・教職員がともに力を合わせて「学校づくり」を進めている埼玉県立草加東高校の実践記録が、小池由美子さん(前草加東高校教諭、現在は川口北高校教諭)によって『学校評価と四者協議会』(同時時代社、2011年)としてまとめられました。

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埼玉県では、2003年度から学校評価システムが導入されることになり、草加東高校が研究推進校に指定されると、教職員研修会や長野県辰野高校の三者協議会の傍聴を通して、生徒・保護者・地域住民・教職員の四者が参加する「学校評価連絡協議会」が設置し、学校評価と学校の課題を協議する場としました。
1学期に1回行われる学校評価連絡協議会ではこれまで、制服改定やセーターの自由化、頭髪指導の基準、校内美化、部活動の新設と顧問の指導など生徒指導に関わる問題や授業改善の取り組みなどがテーマとして協議されてきたということです。
この四者協議会の開催により、生徒たちは大きく成長していきます。最初は生徒会役員だけの参加から役員以外の生徒の参加者が増えたこと、生徒会も全校生徒にアンケートを取って意見を集約して協議会で意見発表をするようになったこと、部活動のテーマのときには部活代表者会議を開いて要望を聞いたうえで代表者が協議会で意見発表をするなど、取り組みが発展しています。
また、教職員も、誰でも自由に意見が言える雰囲気がつくられ、同僚性が築かれていった、ということです。

学校評価については、教職員集団で学校目標の計画、実行、点検、改善を行い、学校評価連絡協議会に報告して意見を求めるかたちをとっています。
年度末に総括評価研修会を開き、グループ討論したものを全体でまとめていく形式で総括評価をします。次年度は、その総括を踏まえ、各学年・分掌などで教育目標を話し合い、職員会議に提案します。それを受けて、学校全体の教育目標、重点目標は、校内の選挙で選ばれた企画委員会が職員会議に提案します。このように学校評価項目は、教職員全体で作り上げているのが特徴となっています。
学校評価協議会では、1学期に各学年・分掌から学校評価シートをもとに教育目標について説明をし、生徒・保護者・地域住民から質疑を受け、2学期には、各学年・分掌から中間報告を行い、3学期には、各学年・分掌で話し合った評価結果を報告するかたちでおこなわれているとのことです。

そして、草加東高校では、生徒・保護者・地域住民が参加し、開かれた学校づくりを協同で取り組むことによって、学校が活性化していったということです。

学校の当事者が集団で学校の課題を共有することによって目標を立て、それにもとづいて日々の教育活動を行い、総括し改善していく。ここには、私が桜華女学院で三者協議会の設置を提案し始めたときの目標となる取り組みが行われていることが知られます。私が三者協議会を提案したときは辰野高校の事例を参考に始めました。それから4年経ち、ようやく生徒や保護者にその意義が理解されるようになり、取り組みが本格化するところで、私が退職をしたので、その後のことがわからないのは残念ですが、「開かれた学校づくり」が進んでいればよいと思っています。

草加東高校の学校評価と「開かれた学校づくり」の実践は、これからの学校改革を考えるうえで、大事な取り組みといえます。小池さんの本をぜひ多くの教職員の方々に読んでもらいたいと思っています。

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