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<<   作成日時 : 2016/01/22 06:40   >>

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月曜日に降った雪も、キャンパスでは、ほとんど残っていませんでした。

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1月20日の「進路指導論」の授業で、今年度の授業が終わりました。と同時に、この大学では、非常勤講師の定年の年でもあったので、「進路指導論」の授業も最後となりました。

授業のテーマは「キャリア教育の課題」。
中央教育審議会答申や文部科学省の協力者会議報告書、内閣府の「若者雇用戦略」などの文書を紹介しながら行政の側ではキャリア教育の充実が課題として指摘されていること、そして、2004年以降、行政の主導の下にキャリア教育が推進されてきたことに対して、キャリア教育に対する批判もあることを紹介し、代表的な事例として、今野晴貴さんの「キャリア教育」がブラック企業への諦めを生むという意見、本田由紀さんの「キャリア教育」に代わる「教育の職業的意義」を説く意見、児美川孝一郎さんの「俗流キャリア教育」を批判する意見などを紹介しました。 また、日本キャリアデザイン学会で発表したことのある進学校におけるキャリア教育の現状と課題についても紹介し、キャリア教育の課題がどこにあるのかを考えてもらいました。

学生たちの感想から。

キャリア教育批判に対する感想には、次のようなものがありました。
・「「キャリア教育」がブラック企業への諦めを生む」というキャリア教育批判に共感した。具体的な社会の厳しさは社会に出てからでないとわからないため、厳しさに対する漠然とした覚悟を持つ必要があることはわかるが、どうしても耐えきれない厳しさに立ち向かう、もしくは厳しさから逃れるための権利や手段を知る機会が今以上に設けられるべきだと思う。
・生徒の目や希望だけを尊重し、それを守り育んでいくだけでは、確かに世の中の現実に直面したときにどうしようもなくなってしまうと思います。しかし、その厳しさばかり教えることで、労働の権利教育が閑却されたという今野氏の主張にも説得力がある。また、本田氏のキャリア教育批判などは、まさに私の出身校のやり方、すなわち、職場体験や講演会を行うばかりで(職場体験すらありませんでしたが)、自分で決めさせるというやり方に重なるものであります。レポートにも書きましたが、進学校だからといって進学指導ばかりやっているのでは、結局社会全体の利益や向上につながらないように思います。大きな視野でキャリア教育や進路指導を考えていきたいと思います。

進学校出身の学生に対するアンケートをもとにしたキャリア教育の現状についても、いくつか感想がありました。
・期末レポートを書いているとき、自分の母校のキャリア教育の課題が浮き彫りとなりました。その課題は、進学校ではあまり取り組まれていないことに多く集中していることが、今回の授業で提示されたアンケート結果から認識することができました。進学校におけるキャリア教育の課題はこれからも深く考えていくべきであると考えました。
・今日、先生がお話ししてくださった進学校のキャリア教育ですが、母校では全く行われなかったので、とても興味を持って聞けました。やはり大学進学を重視してしまう進学校のあり方と、生徒のためを思ってキャリア教育を行うという進路指導の間には、少なからず溝が存在しているように感じました。いかにキャリア教育が役立つことか、あるいは心がぐっせきと結びつけていく(?)など、様々な方法でキャリア教育が広められればよいと思う。
・進学校の進路指導の実態は、自分がレポートで書いた現在の母校の実情とかなり似通っていた。そして、それに対する課題も、自分が感じたものとほとんど同様でした。これらの課題の解決には世論の変化が必要だと思うが、その世論が動いているとも感じるので、今後ラジカルな変化が起きてくるのではないだろうか。

半年間の授業全体を通しての感想もありました。
・児美川孝一郎氏の「就職困難な時代におけるキャリア教育」から、現代社会におけるキャリア教育を学べました。自分の望む環境や仕事に就けなかったときに、いかにそこの状況を楽しめる人間になるのかということがキャリア教育のキモになっていくのかと考えました。というのも、山野先生の半年間の講義を通じて「社会とのつながり」の中で生徒の進路を考えていかなければならないと感じたからです。36年間の実践をもとにした講義内容は非常に重みがありました。1つ1つを自分のものにして、自信を持って進路指導をしていきたいです。先生の講義を受講できて良かったです。
・半期にわたって先生の進路指導の授業を受けて、進路指導が生徒の人生においてどれだけ多面的な取り組みが必要かを痛感しました。期末レポートで自身のキャリア教育を振り返ってきて、まともなものを受けられていなかったことに残念と思うと同時に、数年遅れであれ、こうして先生の授業という形で触れることができて良かったです。半期間、ありがとうございました。
今日の授業で、キャリア教育への批判の例を見て、教師が行うキャリア教育が生徒に対して与え得る影響の大きさを感じました。キャリア教育というのは、生徒の将来に深く関わってくる部分になると思います。教師のキャリア教育の仕方ひとつで、生徒の職業に対する意識や生き方の選定が大きく変わってしまうことも考えられます。その意味で、キャリア教育に関して教師が背負う責任は非常に大きいのだと思いました。
・半年間ありがとうございました。
 進路指導というのは、今日も言われていましたが、出口教育であることがきっと多く、真正面から取り組むことはそうあるものではないのが現実なのかも知れませんが、私が感じたのは、何か答えをきれいに導くことが大切だというのではなく、まずは目を向けること、そして、少しでも考えてみることだと思いました。これは、教師、生徒、親、どの立場でもあてはまることで、無関心であることはよくないと思います。それをつきつめているのが山野さんの実践であると思い、参考にしたいと感じました。


私の授業が、学生たちが将来、教職に就き、進路指導あるいはキャリア教育を担当したときに、少しでも参考にしてもらえれば、うれしいと思っています。

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