遠刈田温泉 こけしの里

ホテルをチェックアウトしたあと、バスの出発時刻まで2時間ほどあったので、前日からの雨がまだ降り続いていましたが、近くの「みやぎ蔵王こけし館」(蔵王町伝統産業館)を見学することにしました。

松川にかかるこけし橋を渡り、数分歩いて行くと、こけし館がありました。2階建てのモダンな建物でした。
11月23日は「東北文化の日」の一環で、今日だけ入館料は無料でした。

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こけし橋

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みやぎ蔵王こけし館

東北各地のこけしが集められて展示され、また、こけしの作り方も写真や実物で解説されていました。

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東北地方に育った木地玩具であるこけしは、産地によって形態や模様に特徴があり、現在は東北全域で11系統に分類され、その中で宮城県は遠刈田系・弥治郎系・鳴子系・作並系の4つの発祥地に、木地師の移住によって産地になった肘折系を加えた5つの産地を有するこけしの中心地になっているということです。

こけしというと鳴子が有名ですが、鳴子系は菊を中心にした華やかな模様で、頭を回すとキイキイと鳴るのが特徴で、遠刈田系は頭が比較的大きく、赤い放射状の飾りやおかっぱ頭のものが多いのが特徴だそうです。

一通り見学を終えると、実演コーナーで、コマの色つけの体験を行っていました。
遠刈田系工人の阿子島文夫さんに教えていただき、ロクロを回転させながら、赤、緑、紫色の絵筆を使い分けて、妻と交替で色を付けていきました。緊張しましたが、旅の思い出となる体験をすることができました。
コマの材料はこけしで使われるのと同じ、ミズキ(水木)ということでした。

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阿子島文夫さん

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色つけ体験のコマ

お土産に佐藤勝洋さんの製作されたこけしを買い求め、こけし館をあとにしました。

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こけし館の裏手に遊歩道があり、こけしの里に行けるというので、落ち葉で埋もれた山道を登り、しばらく歩いて行くと民家が見えました。そこがこけしの里でした。1軒の工房を見つけると、何とそこがお土産で買い求めたこけしの製作者、佐藤勝洋さんの工房でした。偶然、思いがけず、製作者の方に会うことができ、びっくりしました。

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佐藤さんは、1944年生まれで、74年よりお父さんの護さんについて木地修行をし、79年にお父さんが亡くなられてから、こけし製作に専念されているということです。
少しだけお話をうかがいましたが、佐藤さんのこけしは、亡くなったお父さんの護さん、叔父の大原正吉さん、そして自分流の3つの絵柄で製作されているとのことでした。
『読売新聞』11月20日付朝刊に若い女性にこけしブームという記事があったのを読んでいたので、「若い女性たちにこけしが見直されているみたいですね」と話を向けると、「とくに買っていく人が増えているという感じはないけれど」と話されていました。

記念に一緒に写真を撮らせていただき、工房をあとにしました。 

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佐藤勝洋さん

『読売新聞』の記事には、「表情に『ほっ』 こけしブーム」という見出しで、毎年9月に宮城県の鳴子温泉で開催される「全国こけし祭り」は、3年前までは来場者が1万人に満たなかったのが、今年は1万7000人に急増したこと、こけしの解説本「こけしブック」が2か月足らずで4000冊を完売し、増刷されたこと、若い女性に受けているのは、「木の素朴さやぬくもりだけでなく、現代も通じるデザイン性を持っている。パソコンなど無機的な生活に、癒しを与える美的な雑貨として再認識されているのでは」という、「こけしブック」の著者の1人、軸原ヨウスケさんのコメントが紹介されています。
こけしの愛らしい表情を見ていると癒されるというのは分かる感じがします。

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