専門学校の入試を考える

東京都専修学校各種学校協会主催による「第25回専門学校教育研究会」が3月29日、アルカディア市ヶ谷で開かれました。テーマは「専門学校の入試を考える~高大接続改革と今後の専門学校~」で、私も意見交換で登壇させていただきました。

当日のプログラムは、次の通りでした。
講演 「高大接続改革の概要と専門学校の対応のポイント」
       菊池 祐城氏(リクルートマーケティングパートナーズ)
    「高大接続改革への専門学校の対応等について」
       重里 徳太氏(大阪府専修学校各種学校連合会副理事長)
意見交換・質疑応答
   「専門学校の入試を考える」
   コーディネーター 関口 正雄氏(東京都専修学校各種学校協会副会長)
   登壇者  菊池 祐城氏
          重里 徳太氏
          岡本 比呂志氏(東京都専修学校各種学校協会副会長)
          山野 晴雄(多摩地区高等学校進路指導協議会顧問)

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菊池氏の講演は、現在文科省が進めている高校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革、いわゆる高大接続改革の概要について説明したものでした。

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重里氏は、高大接続改革が専門学校にどのような影響があるのかを考察し、専門学校の対応について大阪府専修学校各種学校連合会(大専各)が中心となり件としてまとめた報告書の内容について説明しました。重里氏は、現在国が進めている入試改革は「高大接続改革」であって「高専接続」ではないとし、高校新卒者の16.2%が専門学校に進学しているにもかかわらず、高専接続の観点が含まれていないことを批判した上で、すでに大学が育成・取組型入試や発掘・特色型入試を始めており、また、調査書の変更、e-ポトフォリオの活用、総合型選抜、学校推薦型選抜での出願時期、入試実施時期の後ろ倒しなどが決められていることに対して専門学校はどう対応していくのかを問い、大専各の高大接続改革対応特別委員会「最終報告」の内容を紹介しました。
(1)現行ののAO入試、推薦入試、一般入試の総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜への名称変更と入試時期の後ろ倒しに対する対応について、最終報告では、名称変更は行わず現行通りのAO入試、推薦入試、一般入試とすること、入試時期については、AO入試は6月エントリー開始、出願・合格発表は9月以降(現行の出願8月以降を変更)とし、推薦入試・一般入試は現行通り、出願・合格発表10月以降とすること、(2)高専接続の観点から、専門学校教育について、各学校の教育理念等にもとづき3つのポリシーを「募集方針」「教育目標」「到達目標」として示すことを推奨すること、(3)JAPAN e-Portfolioからの出願は大学に限られており、専門学校でも活用可能になるように働きかけていく必要があること、などを説明しました。

意見交換では、私からは、(1)専門学校も、どのような職業人育成を目標とし、志度のようなカリキュラムで学び、卒業時にはどのような力を身につけられるのか、という学修成果の評価が問われるようになっていることから、3つのポリシーを明示し、それに対応した入試を行う必要があること、その情報開示は積極的に行い、専門学校の教育力を広く社会・高校側に発信していく必要があること、(2)専門学校はこれまでも、看護医療系を除いて学力試験は行わず、面接を重視し、受け入れる生徒の目的意識や学習意欲を見る「育成」のための入試を行ってきた。その意味では「総合型選抜」が入試の基本になるのではないか、(3)総合型選抜、学校推薦型選抜の入試時期は、大学に合わせて後ろ倒しにすべきである、(4)JAPAN e-Portfolioについては全専各連から文科省に専門学校も出願に活用できるように申し入れをすべきであること、などを述べました。
とくに総合型選抜、学校推薦型選抜の出願・入試時期については、専門学校側は学校種が異なるから違ってもよいとしていますが、高校側からすれば、大学と同じ高等教育機関をめざすのであれば、大学と同じにするのが望ましいし、生徒を指導する上でも混乱がなくなります。ここはぜひ再考してほしいところです。

全専各連としては、大学入学者選抜の改革については蚊帳の外に置かれていたため、状況を見守るしかなかったことはわかりますが、大学と同じ高校生を対象としているので、その対応については早急に検討し、結論を出してほしいと思っています。

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