チャレンジプログラムシンポジウム

多摩地区では、高校と専門学校が連携し高校生が、に専門学校の授業を体験することを通して職業理解、進路意欲の向上、進路選択のミスマッチの防止を図る連携教育の取り組みが行われています。
この多摩地区専門学校チャレンジプログラムの成果発表とキャリア教育の最新動向を広く情報発信する場として、隔年で開催されている「チャレンジプログラムシンポジウム」が12月8日、大原簿記公務員医療福祉保育専門学校立川校で開かれ、参加してきました。

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シンポジウムのプログラムは、次の通りでした。
開会の挨拶 長嶋 浩一さん(多摩地区高等学校進路指導協議会・会長)
講演 山崎聡子氏(東京都教育庁・統括指導主事)「高等学校教育から見える専門学校」
    藤村峯一氏(ディレクトフォース会員、元ブリヂストンヨーロッパCEO)「グローバル化とキャリア教育」
パネルディスカッション
    コーディネーター 西村和美さん(都立昭和高校主幹教諭)
    パネラー 高校生    大野海都さん(都立東大和高校)
           専門学校生 藤巻光平さん(日本工学院八王子専門学校)
           社会人    上野亜衣さん(CHARME by Begins、トップスタイリスト )
講評 筒井諒太郞氏(文部科学省生涯学習政策局専修学校第一係長)
閉会の挨拶 本間恒男さん(多摩地区高等学校進路指導協議会事務局長)
         八尾勝さん(多摩地区専修学校協議会代表幹事)

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山崎聡子氏の講演は、都立高校生の意識調査や保護者の調査結果などをもとに、将来について夢や希望を持っていない生徒が30%、 職業について考えたことのない生徒が11%、将来の具体的な職業を初めて考えた時期が遅くなってきていること、都民の期待はそれぞれの生徒の進路にあった指導を期待していることを明らかにし、進路指導・キャリア教育の課題として、生徒一人ひとりの可能性を引きだして豊かな人生を育むように組織的・体系的に取り組むこと、その際社会との接続を考えて進めることを指摘しました。

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藤村峯一氏は、ブリヂストン入社後、アメリカ本社・ヨーロッパ本社の役員を経験したことを踏まえ、日本型のリーダーは皆の意見を聞き、全員の納得を大切にし、議論に時間がかかるが、欧米型のリーダーは、能力で全員を引っ張り、決断が早いこと、教育についても、日本は記憶・知識重視、団体行動を重視し、自己を抑制し、失敗を懸念するが、英米は、応用力・創造性を重視、自発性やプレゼンテーションなど言語表現を重視、自己主張、チャレンジ(勇気・冒険)を大事にするとし、これからのIT・グローバル化で激変する社会では、欧米型の人材育成が必要であることを説いたものでした。

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パネルディスカッションは、西村和美さんがコーディネーターとなり、チャレンジプログラムに参加した3人の高校生、専門学校生、社会人の方々から生の声を聞くものでした。
3人とも進路や担任の先生から紹介されてチャレンジプログラムを知り、参加しています。
上野亜衣さんは、チャレンジプログラムは、同じ夢や目標をもっているので、初めての人とも仲間意識が出来ること、働いてみて周りは先輩ばかりだが、素直に聞くことで成長につながっていること、やりがいをもって働き、身につけた技術は一生の財産であり、より磨いていくことで専門性を高めてやっていきたい、と語っていました。
藤巻光平さんは、コンピュータに興味を持っていて参加をしたが、その中でゲームクリエーターに進もうという気持ちが高まったこと、担当教員とも一緒に昼食をとるなど親しくなったこと、ゲームは趣味で作る人もいるが、仕事で作るのは責任を果たしていくことが求められるものだ、と語りました。
大野海都さんは、専門学校に入学してから他より一歩進んで知識が深められ、技術を身につけられると思い、チャレンジプログラムに参加したこと、意識のある人が集まっており、厳しく指導してくれていて、緊張感をもって体験できることを語っていました。
専門学校に進学することは18歳の時点で将来の職業をしぼることになることに不安とかはなかったか、という質問に対しては、3人とも、好きなことで働くことに多少の不安はあっても期待の方が大きいと答えていました。

上野さんは、チャレンジプログラムに参加をして、体験できたことが興味からやりたい確信に変わった、と語っていましたが、ここにこのプログラムの意義が語られているように思いました。

筒井諒太郞氏は、高専連携のプログラムのもつ意義を確認したことを語り、文科省では体験型授業に対する「魅力発信事業」を平成30年度の概算要求で考えていることを紹介しました。

このチャレンジプログラムは、多摩専協に加盟する多摩地区の専門学校の努力によって継続されていますが、専門学校進学を考えている生徒だけでなく、職業理解を深め、進路意識を高め、進路選択のミスマッチを防ぐためにも、多くの高校生が参加してほしいと思っています。

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