教員働き方改革緊急提言

長時間労働が深刻化している教員の働き方改革を議論している中央教育審議会の特別部会は8月29日、 タイムカードの導入、部活動の休養日設定など、勤務時間の管理徹底を求める緊急提言をまとめ、文部科学省の宮川典子政務官に手渡しました。(『東京新聞』2017年8月30日朝刊)

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『東京新聞』2017年8月30日朝刊

緊急提言では、次のような事項が提言されています。
1.校長及び教育委員会は学校において「勤務時間」を意識した働き方をすすること。
 ・ICTやタイムカードなど勤務時間を客観的に把握し、集計するシステムを直ちに構築するように努めること。
 ・部活動について、休養日を含め、教員の負担軽減や生徒の発達をふまえた適切な活動時間の設定を行うこと。
 ・長期休業期間においては一定期間の学校閉庁日の設定を行うこと。
2.全ての教育関係者が学校・教職員の業務改善の取り組みを強く推進していくこと。
 ・教育委員会は、早急に所管する学校に対する、時間外勤務の削減に向けた業務改善方針・計画を策定すること。
 ・統合型校務支援システムの導入促進を図り、業務の電子化による効率化を図ること。
 ・給食費、学校徴収金について、口座振替納付等による徴収を行い、事務職員等を活用して、教員の業務としないように改善に努めること。 
3.国として持続可能な勤務環境整備のための支援を充実させること。
 ・学校・教職員の勤務時間管理及び業務改善の促進。
 ・「チームとしての学校」の実現に向けた専門スタッフの配置促進等。
 ・学校の指導・運営体制の効果的な教科・充実。

この緊急提言は、来年度の予算要求に向けて出されたもので、抜本的な改善提言とはなっていません。
教育職員給与特別措置法(給特法)があるため、教員は時間外手当ては支給されず、勤務時間管理がきちんと行われず、サービス残業が横行する要因となっています。この特給法をどう扱うのか、徹底した議論をする必要があります。
また、教員についても、時間外労働の上限規制を設けることは、過労死をなくすためにもきちんと取り入れる必要があります。
部活動のあり方についても、特に中学・高校では教員の長時間労働の大きな要因の一つとなっているだけに、徹底した議論が必要だと思っています。
「チーム学校」による専門スタッフの配置にしても、その多くは非正規の教職員であり、多くの校務に負われる教員の負担軽減を図るためには、専任の教職員を増やすことが必要です。また、教員の持ち時間数も減らす必要があります。

今回の緊急提言は、一歩前進ではありますが、多くの課題が残されています。中教審特別部会での議論に注目していきながら、教員の働き方改革が、長時間労働を当たり前とするような教員文化を払拭し、真に教員の負担軽減になるように見守っていきたいと思っています。

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