三者協議会の取り組み

大学のキャンパスの木々も緑が濃くなってきました。気温も30度近くになり、夏を思わせる天気でした。

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今週の「特別活動」の授業は、「〈実践記録を読む〉生徒会活動」。
生徒会活動の活性化を図るための1つの取り組みとして「三者協議会」を紹介し、実践記録を読みました。
三者協議会は、学校の当事者である生徒・父母(保護者)・教職員の三者が参加と共同による開かれた学校づくりを進めるもので、「子どもの権利条約」に定められた子どもの意見表明件を具体化した取り組みでもあります。

授業では、私が在職していた桜華女学院高校で教頭時代に取り組んだ三者協議会の活動を紹介したあと、最初に三者協議会を始めた長野県辰野高校の事例について、宮下与兵衛さんの「長野県辰野高等学校の「フォーラム」「三者協議会」と授業改善」(宮下与兵衛・他『参加と共同の学校づくり』2008年)を読みながら紹介し、次いで私立大東学園高校の取り組みを紹介し、山崎到さんの実践記録「大東学園 三者協議会」(『高校生活指導』第195号、2013年3月)を読み合いました。

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大東学園三者協議会の様子(2015年10月)

学生たちは、生徒たちが学校生活をよりよくするために要望事項をまとめ三者協議会で校則を変えていったり、授業改善の話し合いをしていることに、高校時代に経験していないことであったため、一様に驚いていました。

学生たちの感想には、次のようなものがありました。
・自分自身が通っていた学校では、三者協議会をやったことがありませんでした。実際には三者協議会のことを知りませんでした。桜華女学院三者協議会の内容についても初めて知りました。
・自分は学校というのは校則が決められており、生徒はそれにしたがって学校生活を送るものだと 思っていました。しかし、こういう事例を見てみると、三者協議会というものがあり、前回の生徒会活動と同様に、学校にもの申せる場があるのを知って、まるで別世界のように感じました。自分は学校生活で特に不自由に思ったことはありませんでしたが、意見は通らない、もう決められている事という先入観から、そういう考えを持たなかったのかも知れません。
・三者協議会を開催することは大切だと感じた。先生と生徒、先生と保護者の関係は何らかのかたちで関わりがある。しかし、生徒と保護者の関係はあまりないと感じる。この三者協議会を開催することによって生徒、先生、保護者の関係ができる。さらにここで議論することによって、保護者からの苦情なども解決し、先生の対応の負担も減るのではないかと感じる。
・三者協議会という名前を初めて聞きました。私の高校では、教員と生徒、保護者が集まって話し合う場所は面談時だけでした。別に三者協議会のようなものが私の高校に出来なくてもいいけれど、学校の改善等の話を生徒と教員がするのはよいことなのではないかと思います。
・三者協議会について、感じたことは2つあります。1つは、こういった当事者である生徒、父母 (保護者)、教職員の三者が学校をよりよいものにするために、さまざまな角度からの意見が出てきて、良い学校の環境づくりに努めていけることは良いと思います。2つめは、ここに父母(保護 者)とあるが、近年、要望の内容が行きすぎたものとなりそうな気もする。無理な要求や、日本やその学校の文化などまでも失ってしまいそうだと、マイナス面な部分もあると考えた。
・三者協議会は学校生活をよりよくするために議論を行うもので、生徒・保護者・教職員がお互いを尊重し合っているものであるから、とてもいい組織であり、よりよい学校になるなと思いました。 自分が今まで通っていた学校には、このような制度はなく、校則が生徒などの意見で変わること はなかったので、こういう制度には驚くとともに、やり方によっては、とてもいい制度だと感じました。

桜華女学院(現・日体桜華)高校の場合、校長が替わり私が退職するとともに三者協議会の取り組みはなくなりました。とても残念なことですが、現在の校長は、都立高校の校長時代に東京都高等学校特別活動研究会の会長を務めた方ですので、ぜひ三者協議会を復活させてほしいと思っています。
学生たちには、将来、教職に就いたときに、三者協議会の取り組みができるように努力してほしいと思っています。

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