「キャリア教育の取り組み」への学生の感想

末廣啓子さんから、上智大学で担当されている「学校カウンセリングⅡ」の授業で、桜華女学院で取り組んできたキャリア教育について学生に話をして欲しいというお話があり、6月27日にゲストで授業をしてきました。

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末廣啓子さんと宇都宮大学大学院生が桜華女学院高校の総合学習の授業を見学したときの様子(2009年6月)

そのとき受講された学生のリアクションペーパーのコピーが大学の心理学科事務室から送られてきました。

学生の反応をみてみると、1つは出身高校ではキャリア教育が行われてこなかったので、このようなキャリア教育を受けてみたかったというもの、2つめは桜華女学院でのキャリア教育を経験した生徒たちにとって視野が広がり成長につながる取り組みとするもの、3つめは現場でキャリア教育に関わってきた教員から話が聞けて、今後教職に就く際の参考にしていきたいというものが、目につきました。

「私が高校生の時にもこのような機会があれば良かったのにと思います。私の高校はとりあえず大学に入れ!という方針だったし、そこで何が学べるかではなく、大学の名前や評判だけで決めている生徒も多かった。高校や中学で、自分の可能性を見つけたり、実際職場に行ってみたりする機会があれば、もっと自分と向き合う時間ができると思うし、自分のキャリア、生きていくという意味を考えられると思いました。学歴社会と言われていますが、いくら名門学校に入っても、意味が分からず入って実際、社会に出ても何がしたいか分からないままになるようでは意味がないと思った」(大阪・私立高出身)
「自分の高校でも進んだキャリア教育が行われていてほしかった、と思った。自分らが通っていた高校は『進学校』という部類に入るであろう学校だったため、大学の説明には莫大な時間をかけていたが、就職に関する説明は全く時間をかけなかった。『偏差値だけで大学を選ぶべきではない』と言われたが、実際には1ランクでも上の大学を目指すように促された。自分は『大学進学→教師』を目指しているため、この進路に満足しているが、なかには進学にやりがいを感じることが出来なかった生徒も必ずいると思う」(神奈川・県立高出身)
「桜華女学院高校のキャリア教育の充実さに大変驚き、とても感銘を受けました。私の通っていた高校では、大学や専門学校などの説明会はあったが、職業や労働法について学ぶ機会がほとんどなかったので、桜華女学院高校のキャリア教育を受けられる生徒がうらやましいと思いました。私の高校時代は『進学=ゴール』のように感じていたが、桜華女学院高校のキャリア教育は、『大学入学=ゴール』ではなく、自分の将来への単なる通過点で、未来の自分のあり方について深く考えさせるとてもためになる教育だと思いました。私も高校生のときにジョブ・シャドウイングや職場インタビュー、そして世の中の視野を広げたかったです」(神奈川・県立高出身)

「高校のキャリア教育でこれほど具体的な指導が受けられる生徒は人生において非常に貴重な経験を得られると感じました。高校を卒業した後の自分が何をすべきかではなく、何をどれほど出来る可能性を持っているのかというように考えるようになり、1人1人の将来が広がり、生きていくうえで前向きに物事を考えられるようになると思います。生徒さんの感想からもやる気や達成感にあふれた文章を見て、うらやましく感じました。進学のための高校にとっては実現の難しいことかも知れませんが、生徒1人1人の意思を尊重したキャリア教育が実現することを今後の教育機関に望みたいです」(大分・私立高出身)
「私が高校生のころは特に目立ったキャリア教育がありませんでした。桜華女学院のキャリア教育プログラムは高校生にとって、とても新鮮なものだと思います。学習プログラムがすでに決まっている高校の時に、興味・関心を自分自身の手で広げていくというのは、なかなか困難なことなのではと感じるからです。特に高校生は社会で働く人と触れ合う機会が極端に少ないと思います。そんな時期に実際に社会人と触れ合うことで、『なりたい自分』の像がイメージしやすくなりますし、なんとなく高校生活を送ることもないでしょう。ぜひ多くの高校で取り入れられることを願います」(千葉・県立高出身)

「『キャリア教育』とは何だろうか?と、自分が高校生のときから考えていました。将来を考え、自分の進路を設計する…ということは、とても重要なことだと思いました。総合学習は指導要領によって明確に内容が決められてはいないので、学校(教師)の裁量によって、生徒によりよいキャリア教育を施すことができるのだと実感し、自分が教師になったときは、今回のお話を参考に総合学習を組み立てて行きたいです」(福岡・県立高出身)
「今日は実際に現場でキャリア教育に関わってきた方にお話を聴けて、良かったです。自分自身はこういったキャリア教育を受けてきていないので、今後の教職の勉強に役立つと思いました。高校ではなかなか生徒自身が発信していく場がないように思うので、こういったキャリア教育、生徒中心の教育の場は増やしていくべきだと思います。生徒のワークシートも拝見させていただきましたが、とても熱心に取り組んでいることが伝わってきました。生徒のモチベーションを上げられる教育についてもっと考えたいです」(福岡・私立高出身)

私自身、学生たちの感想を読みながら、高校、特に普通科の進学校でのキャリア教育のあり方を考えなくてはいけない、と感じました。

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