子どもの被曝限度量

文部科学省は4月19日、福島第一原発事故を受け、福島県内の児童・生徒の年間被曝線量の暫定基準を年20ミリシーベルトとすることを通知しました。
この通知に対して猛反発する市民団体が21日、撤回を求めて、参議院議員会館で政府と交渉したことが、『東京新聞』4月22日付朝刊「こちら特報部」に掲載されていました。

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文科省の基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)の基準を踏まえたものと言うことで、ICRPは原発事故などの緊急時には、周辺住民らに対し、年20~100ミリシーベルト、事故収束後は1~20ミリシーベルトの基準適用を認めています。
記事によれば、基準の適用対象地域は第一原発かに20キロ以上離れ、計画的避難地域にも入らない区域。適用の可能性があるのは福島、郡山、伊達3市にある小中学校と保育園・幼稚園。

この通知に対して「福島老朽原発を考える会」などの市民団体が、「一般人の被ばく基準は年1ミリシーベルト。20ミリシーベルトでは子どもは守れない」「暫定基準の決定のプロセスが不透明」などと抗議したということです。

交渉では、市民団体が、「年5・2ミリシーベルトを超える区域は『放射線管理区域』とされ、法的に立ち入りが制限されている」「労働基準法では、暫定基準より放射線量が少ない『放射線管理区域』で18歳未満の作業を禁止している」などと指摘。「福島県内の小中学校などの75・9%が管理区域基準を上回っていた」とする福島県の調査結果についての見解も質しましたが、政府側は「ICRPの基準」を盾にほとんどの質問に回答を避けたということです。

放射線の影響は一般的に成人よりも子どもや乳幼児・妊婦のほうが強いとされています。それにもかかわらず原発事故の緊急時の基準を通知してことたれりとする文科省の姿勢は問題です。
会場では「福島の子どもを見捨てるのか」という怒号が上がったということですが、子どもたちの将来のことを考え、早急に見直す必要があります。

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