学費が進学の足かせに

『読売新聞』1月26日付朝刊の「学び/くらし」欄に、「大学全入時代」と言われながら、家庭の経済事情や保護者の無関心から、大学進学を断念する高校生が少なくないことが、教育情報会社「ライセンスアカデミー」の調査で浮き彫りになったことが紹介されています。

調査は、昨年の9月~10月に全国の高校を対象に実施し、1297校が回答。生徒の進路変更・断念の原因の1つとして「学費」をあげた高校が76.3%あった。
ただ、大学進学率が90%以上の高校では49.2%だったのに対し、30%未満の高校では88.0%。さらに、大学進学率が低い高校ほど、奨学金について理解している保護者が少なく、、学費支援情報を伝える機会である保護者会への出席率も低調だった。

記事では、調査を実施したライセンスアカデミーの「進学率が低い高校ほど、経済的に苦しい家庭の生徒が多いとみられ、学費が進学の足かせになる。親の関心不足も問題だ」というコメントを紹介し、国や大学が給付制の奨学金を増やしていくことが望まれる、としています。

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『読売新聞』1月26日付朝刊、YOMIURI ONLINEより

生徒の経済的な家庭層と大学進学率とはほぼ比例しています。大学進学の学費を出せる家庭層の生徒が多い高校ほど大学進学率は高くなります。
私が昨年の3月まで在職していた高校でも、都立を第一志望で受験して落ち本校に入学してきた生徒の中には、最初から就職を希望する生徒も少なくなく、本人は大学進学を希望していても、家庭で学費が出せず、就職をよぎなくされた生徒もいました。

日本学生支援機構の奨学金には、無利息の第一種奨学金と利息付きの第二種奨学金の2種類がありますが、数としては第二種奨学金の方が多く、返還を免除される給付型の奨学金はありません。
大学を卒業しても正社員として就職できるか不透明な就職環境の中では、将来、借りた奨学金を返済できるか、不安な要因もあります。
生徒が家庭の経済事情のために大学進学や専門学校進学をあきらめことがないようにすることは国や自治体の責務です。
国や大学は、記事も指摘するように、給付型の奨学金を増やし、奨学金制度を改善・充実させていくことが必要です。

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