大卒者の専門学校入学が急増

『毎日新聞』12月18日付夕刊で、「就職活動で企業の内定を得られなかった大学生が卒業後、専門学校で『就活』に再挑戦するケースが増えている」と報じています。記事では、文部科学省の学校基本調査では今年度、大学卒業後に専門学校に入学した学生は約2万人で、前年度に比べ4000人近く増加したとし、「専門学校に進むことで、『既卒』ではなく『新卒』扱いとなり、有利になるのではとの思惑も背景にある」と述べています。

専門学校の中には、大原学園グループのように、”超氷河期”の中で就職先を探す大卒者らを対象に、新コースを設ける学校が出てきたことも伝えています。

今年3月卒業生の場合、大学卒業生54万1111人のうち1万3469人が、短大卒業生7万0644人のうち1718人が、そのまま専門学校に入学しています。
専門学校入学者26万7077人のうち2万4881人が既卒を含めた大学等の卒業生(大学1万9503人、短大4770人、高専608人)でした。割合にして9.3%を占めています。(文部科学省『平成22年度学校基本調査』速報値)

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専門学校の入学者に占める大卒者の割合の推移

記事によれば、大卒者等の入学者が急増したことについて、大原学園の堤敦・広報営業本部長は「『大学の後になぜ?』という声をあるだろうが、学生の評判は良く『手に職を』という専門学校本来の役割に期待が高まった結果だと思う」と述べ、全国専修学校各種学校総連合会(全専各総連)の菊田薫・事務局長は「厳しい雇用情勢が続けば、今後もさらに増えるだろう」と話しています。

専門学校の中には今後、就職のできなかった大卒者等をターゲットに新しい学科やコースを設ける学校が増えてくるものと思われます。しかし、専門学校は玉石混淆であり、教育内容や施設・設備も、就職率も格差が大きいのが現状です。大学生が専門学校に入学しようとしたとき、周囲にアドバイスをしてもらえる人がいないだけに、学校選択を慎重に行う必要があります。(高校現場でも専門学校についてきちんと指導できる教員は少ないのが現状ですから、大学では専門学校について知っている教職員はほとんどいないといっていいでしょう。)
また、就職にしても、専門学校の場合は、大学生が志向する大企業への就職は少なく、それぞれの業界で事業を展開している中小企業が中心になります。入学するときには、専門学校の就職の実態についても、きちんと説明を受けておくことが望まれます。

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