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zoom RSS 労働教育実践交流集会

<<   作成日時 : 2015/12/24 23:33   >>

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労働教育研究会などの共催による労働教育実践交流集会が12月23日、明治大学で開かれ、参加をしてきました。

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プログラムは、次の通りでした。
問題提起と経過報告:高須裕彦(一橋大学)
報告1:神奈川高校生アルバイト問題調査ワーキンググループ「高校生のアルバイト実態調査報告」
報告2:阪本宏児(神奈川県立鶴見総合高校)「テーマ学習「働き方のいま」を振り返って」
報告3:柳坂武司(都立墨田工業高校・定)「都立高校定時制生徒の就労状況と労働教育」
報告4:小熊 栄(連合・社会政策局長)「学校教育における「労働教育」に関する調査の結果と連合の取り組み」
報告5:横山美華(東京都労働相談情報センター)「労働相談から見える労働教育の必要性」

高須さんの報告は、非正規労働者が増加する一方、正社員の長時間労働が蔓延し、劣悪な労働環境で働かせれていながら、団結剣などの権利の認知度は低下し、協働で職場の問題を解決する意識は低下している現状を踏まえ、高校生の段階から労働教育の必要性を説いたものです。そして労働教育実践に向けて、総合学習や進路ガイダンス、教科を通して、外部の専門家と連携して進めること、教育の方法としてはアルバイト経験から課題を引き出すなど高校生のリアルにどう迫るかが大切で、ビデオ教材、事例研究、ロールプレイ、グループ討論など工夫すること、取り上げるべき課題としては、基本的な労働法の知識、理不尽なことがあったときの相談窓口の存在、働きやすい職場を作るために、仲間と協働で問題を解決する行動様式をどのように育むか、労働組合をどのように教えるのかという課題があること、などを提起しました。

神奈川のワーキンググループの報告は、神奈川県の全日制・定時制・通信制高校91校の生徒のアルバイトに対する対応調査と、35校の生徒のアルバイト実態調査の結果を紹介したものです。学校調査では、アルバイトについて禁止制が1校、許可制が7校、届出制が12校、許可・届出の際に指導している学校は13校、基本的なワークルールを教える学校全体の取り組みは10校。生徒調査では、アルバイト経験のある生徒は51.2%、シフトを勝手に入れられた、急にシフトや勤務時間を減らされたなど何らかのおかしいことを経験したのは75%に上ることが明らかになっています。
柳坂さんの都立定時制生徒の就業状況アンケートは、普通科高校2校、専門高校3校、三部制高校2校の計7校の調査で、仕事の経験者は788名中615名、大半はパート・アルバイトですが、正社員も29名いました。仕事中に経験したこととしては、シフトを勝手に入れられた、シフトを減らされたというのが93名、86名と多く、次いでやめさせてもらえないが39名、給料明細がない30名、暴力や嫌がらせが30名、ミスをした分を支払わせられた画29名となっています。労働法の知識では、休憩時間や深夜手当に関することの正解率が低かったことが紹介されました。

阪本さんの報告は、鶴見総合高校2年生の総合的な学習の時間「未来探索U」での労働教育の実践を報告したものです。正規雇用が減少し非正規雇用が増加していること、NHK「オトナへのトビラ」テレビ視聴を通して給料の問題を考えたり、アルバイトで困ったことを話し合ったり、ブラック企業について考えたり、「仕事のルールを知ろう」では外部講師による労働法の学習をしたり、「働く意識」を考えたり、と16時間にわたって労働教育を行ったことが知られます。ここまで丁寧に労働教育に取り組んでいる高校は、それほど数は多くないだけに、注目される実践でした。ただ、質問にもありましたが、労働組合についてはあまり教えられていない点は、ここまで労働教育に取り組んでいるのであれば。取り入れてよいのではないかと思いました。

小熊さんの報告は、連合が、現在就業中の18歳から25歳の男女1000名の調査結果を報告したものです。学習経験として、「働くことの意義、働く大切さ」(70.9%)、「職場における男女平等」(62.7%)などは高い割合で学んでいるが、「職場でのトラブルや不利益な取扱い」(29.6%)を学んだ割合は低いこと、働いていて困った経験は、「労働条件が募集時と実際とで異なった」「所定労働時間が守られなかった」など「困った経験あり」が58.0%であること、働くうえでの権利・義務の認知状況では、最も認知度が高い「有給休暇」でも64.9%で、労働問題の「相談窓口」についての認知率は19.1%に過ぎないこと、非正規社員ほど労働に関する知識習得など学校における労働教育への期待が高いことなどを紹介し、文部科学省や都道府県教育委員会に対してワークルール教育、労働教育を推進することを要請したことを明らかにしました。

横山さんは、労働相談件数が9年連続5万件を超えた、高い水準で推移していること、パート・アルバイトの相談では、対人サービスを中心とする分野からの相談が多く、内容としては「退職」「職場の嫌がらせ」「賃金不払い」などが多いことなどから、労働相談の経験を踏まえ、学校での労働教育が必要となっていることを問題提起しました。

労働教育、ワークルール教育の必要性は、高校・大学だけにとどまりません。企業や地域でも必要ですし、内容も労働基準法など労働法の知識だけでなく、労働組合、貧困、過労死、ジェンダー問題、ブラック企業、ブラックバイトなど多様にわたります。そのための労働教育の取り組みを進めていくためには、日本労働弁護団が2013年10月に「ワークルール教育推進法の制定を求める意見書」で提言されているように(http://roudou-bengodan.org/proposal/detail/post-50.php)、ワークルール(ないし労働教育)推進法という基本法を制定して取り組みやすい条件をつくっていく必要があります。連合・全労連・日教組・全教などが共同して法制定に取り組むことが求められています。

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