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zoom RSS 合同研究会−オープンキャンパスの歩き方

<<   作成日時 : 2014/10/06 09:47   >>

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多摩地区高等学校進路指導協議会と東京多摩私立大学広報連絡会との2014年度「合同研究会」が10月3日、実践女子大学日野キャンパスで開かれ、参加してきました。

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この合同研究会は1996年から毎年開催されています。多摩高進に加盟する高校の教員と連絡会加盟の大学・短大の教職員が、高校の進路指導や大学の入試、学生指導、就職指導など高校・大学が抱える諸問題について研究協議し、相互理解を図るために、毎年テーマを決めて開かれているものです。

今年のテーマは「オープンキャンパスの歩き方−大学選びにどう活用するか−」。
第1部は基調講演と事例報告。
講演の講師は松本美奈さん(読売新聞編集委員)でした。松本さんは、自身が関わっている「大学の実力」調査について、オープンキャンパスにあたっての3つのポイント、自分の道を決められる力を!、という3つの柱で話され、「オープンキャンパスだけで大学選びをしたら失敗する可能性が高い」ことを指摘されました。

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読売新聞の「大学の実力」調査は、2008年から始まり、今年で7回目となります。偏差値やブランド名によらない大学選びのための情報提供を目的に、退学率や卒業率、就職状況、最近はリメディアル教育やアクティブラーニングなどの取り組みを一覧表にして公表しています。この一覧表に記載された数字をどのように読み解くのかは、かなり大学のことを知っていないと難しいと思っています。
オープンキャンパスに参加をするにあたっての3つのポイントとして、(1)「大学を知らない」と認識すること。現在政府・文科省が進めている大学改革によって、大学は大きく変わってきており、昔の大学とは違うことを認識する必要があること、(2)データを生徒と一緒に読むこと。入試方法別の入学者数は、AOや推薦の多い大学では入学全教育や初年次教育などで学力を担保する取り組みをしているか、25歳以上の学生数によって少子化に対する大学の危機感がわかる、留学生数は、どんな留学生か、日本人学生との交流プログラムはどうなっているか、確認する、就職状況は就職先・雇用形態を確認、ホームページや事業報告書と比較すること、学位(付記名称)にも国際的に通用するか注意した方が良いことなど、(3)通常の授業と比較すること。オープンキャンパスは「お祭り」であり、通常の授業も見てみること、などを注意点として指摘されていました。この点は、かつて私が専門学校での学校選びの際に、一日体験入学やオープンキャンパスだけでなく、多角的に情報を収集し、比較検討をして学校選びをするように指摘したことと共通する考え方が示されていて、興味深く聴くことが出来ました。
既成の価値観では太刀打ちできない時代が到来している中で、「なりたい自分」だけでなく「必要とされる自分」を考えさせる教育が重要になっていること、生徒と一緒に山登りをするのではなく、筏に乗り川下りをし、「必要とされる自分」を考えさせること、その中で自分の道を決められる力をつけさせることが認められているという指摘は、今後の進路指導のあり方に大きな課題を突きつけていることを指摘したものといえます。

学生による事例発表は、島野基さん(東京経済大学)の司会・進行のもと、亜細亜大学・桜美林大学・実践女子大学・白梅学園大学の4人の学生が、高校時代にどのようにオープンキャンパスに参加をし、大学選びに役立ったのか、また、現在学生スタッフとしてオープンキャンパスに関わってどのように感じているのか、その体験談を話してくれました。

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所用があって第2部の分科会(ワークショップ)には参加できませんでしたが、大学全入時代に入り、学生獲得のためのオープンキャンパスのあり方については再検討が必要になってきているだけに、高校側と大学側がどのような意見交換をするのか、聞けなかったのは残念でした。

学生獲得のためのオープンキャンパスが過熱していることについては、新聞などでも報じられるようになっています。たとえば『毎日新聞』2014年7月29日付朝刊は「オープンキャンパス 生き残り懸け総力戦」と題し、「夏休みに入り、各大学では「オープンキャンパス」ラッシュを迎えている。全入時代に、一人でも多くの学生を確保したい大学側にとって、受験生と保護者に直接アピールできる数少ないチャンス。教職員だけでなく在学生、卒業生も動員し、生き残りを懸けた総力戦を繰り広げている」と、報じています。
オープンキャンパスは、高校生にとっては、情報収集、体験学習を通して、大学の一端を知ることが出来る重要な機会になっています。大学の学部・学科の概要説明では、大学側は、授業内容、資格取得、就職状況、退学率などデータをもとに説明をすることが求められ、高校生は、事前に下調べをして参加をし、疑問点を積極的に質問をすることが大切です。また、大学側は模擬授業を実施し、大学での授業の一端を理解してもらうとともに、高校生も積極的に受講し、教員に他にもどのような授業があるのか、ゼミはどうなっているのかなどを質問していくことが大切です。また、学生スタッフや一般の学生がいたら積極的に捕まえて質問をし、学生生活について生の声を聞くことが大切です。
オープンキャンパスは大学の良いところだけを見せるイベントであり、できれば普段の日に大学に行って、授業を見学することが大切です。普段の日の方が、大学の雰囲気も、学生の様子も、授業の様子も分かりますから、大学の入試・広報センターに問い合わせてお願いするとよいと思います。
高校側も、ただ生徒にオープンキャンパスへの参加を呼びかけるだけでなく、きちんと事前にガイダンスを行い、ポイントを説明し、質問事項も考えさせたうえで参加をさせ、報告書を提出させるように指導する必要があります。

いずれにせよ、かつてバブル時代に専門学校が一日体験入学で行ってきたようなことが現在は、大学のオープンキャンパスで繰り広げられている現実があります。高校生が大学選択にあたってミスマッチを防ぎ、目的意識を持って進学していくための進学支援の一環としてのオーブンキャンパスのあり方をもう一度議論し合うことが、いまこそ求められていると思っています。

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