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zoom RSS 専修学校教育研究協議会

<<   作成日時 : 2014/08/05 08:11   >>

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平成26年度専修学校教育研究協議会が8月4日、文部科学省で開かれ、参加してきました。

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今年度の研究テーマは「我が国の実践的な職業教育の中核を担う専修学校−産業界等との連携による質保証・向上方策について−」。
プログラムは、午前中のパネルディスカッションと午後からの3つの分科会での研究協議でした。

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パネルディスカッションのテーマは、「専修学校の今とこれから」で、社会に求められる人材を育成するための専修学校のあり方について、産業界等との連携を基軸として、専修学校、業界団体、高校等の関係者により議論するというものでした。
パネラー 生駒俊樹氏(京都造形芸術大学)
       大岡 豊氏(大岡学園高等専修学校)
       小林 信氏(全国中小企業団体中央会)
       千葉 茂氏(日本工学院専門学校)
       山本和彦氏(千葉県立船橋高校)
ファシリテーター 白鳥綱重(文部科学省専修学校教育振興室)

白鳥氏から、専修学校はいまどのような役割を果たしているのか、と問われ、大岡氏と千葉氏から発言がありました。大岡氏は、高等専修学校は学習障がい・不登校の生徒を3分の1程度かかえており、そのような生徒の将来の保障をどうしていくのか、企業・施設実習などを取り込んだカリキュラムの再編などの研究に取り組んでいること、千葉氏からは専修学校の柔軟性という特性を生かして社会で必要とする人材の育成をはかり、社会の様々なところで専門学校卒業生が支えていることを話されました。
高校の立場からは山本氏が、かつては大学には行けないが就職もしたくない、自分の適性も分からないというような生徒が専門学校を選んでいたとし、生徒の適性を見極めて専門学校に進学させるように努力してきたことを話され、また、生駒氏はかつて高校教員であったときの取り組みとして、多摩地域の専門学校団体の協力を得て、高校生が進路選択をする際、仕事の一端を体験できる取り組みをした例を挙げて、専門学校が果たしている役割を紹介しました。
産業界の立場から小林氏は、中小企業の経営者の間では、専門高校生に次いで専門学校生の評価が高いとし、産業界と連携して企業側のニーズに応えたカリキュラムをつくり、教育していってもらいたい、と専門学校教育に期待を込めていました。

次いで白鳥氏から、職業実践専門課程がスタートしたことについて問われ、千葉氏からは、これまでも専門学校は、産業界(企業)からアドバイスを受けて、社会の求める人材の育成にあたってきたが、今度の職業実践専門課程は文科省からお墨付きを得て教育を行っていくので、企業にとっても大きな意義があるのではないか、と語りました。
この職業実践専門課程について、高校側・企業側はどう捉えているのか。山本氏は、高校教員はどの学校が認定を受けているのかも知らない現状があるが、専門学校が疑問を持たれないように、職業生活への移行がきちんと行われるようにしていってほしいと注文し、小林氏は、職業実践専門課程の認定について企業側は認識はない現状にあり、これを専門学校・文科省がどう育てていくのかが大事ではないか、と話されました。

白鳥氏は、職業実践専門課程での教育活動については、自己点検評価だけでなく学校関係者評価を実施して質の保証を客観的に評価すること、情報公開を積極的に行い、社会に発信をしていくことが大事になっていることを指摘したうえで、情報公開について生駒氏に問い、生駒氏は、情報公開は大学でも行われ、さまざまな教育情報を発信して高校に選ばれるようにしており、当然、専門学校も情報公開は必要であると語りました。

パネルディスカッションでは、職業実践専門課程の今後について、もっと議論を深めることができればよかったと思いますが、時間が限られていて、それはできませんでした。
質疑応答で私は、この4月からスタートした職業実践専門課程の認定について、次のように意見を述べておきました。

職業実践専門課程を認定を審査し、文部科学大臣に推薦をしたのはどこなのかを確認したいと思います。
なぜなら、この職業実践専門課程での職業教育の質保証が確保され、充実・発展がなされていったときには、教育再生実行会議が提言された、職業教育の高校等教育機関の創設、つまり専修学校の1条校化につながっていくものと期待しています。ところが、この3月の認定を見ますと、私の調査では、東京都内の専門学校だけですが、情報公開をホームページでしている学校は、学校基本情報は39%、学校関係者評価は77%、財務状況は65%に過ぎず、なかには、ホームページで職業実践専門課程に認定されたことを大きく宣伝していながら、全く情報公開をしていない学校もあります。
私は元高校教員ですが、この職業実践専門課程に認定された学校・学科は安心して生徒に紹介し、勧められる学校であることを期待していましたが、明らかに書類だけを整えて認定を受けたと思われる学校、つまりとても高校側では勧められないと評価されている学校が認定されています。認定された学校が多すぎたのではないかと思っています。これには大変失望しました。
もし、認定審査、文科大臣への推薦を、文科省に設置する第三者機関できちんと審査することが行われていなかったのであれば、今後は文科省の中で第三者の審査機関を設けて、責任を持って審査を行うべきだと思っています。
(*職業実践専門課程の認定審査は、各都道府県、東京は各区・市で行っていたのは知っていましたが、あえてこのように質問しました。)

白鳥氏からは、(1)認定要件は文科省で示し、専修学校の認可機関である各都道府県が認定するかたちであったこと、(2)認定で終わりではなく、職業実践専門課程における取り組みを発展・充実させていくかが問われていること、(3)情報公開もわかりにくい学校があり、不十分であると思っていること、(4)質の保証・向上策については、先進的取り組みを通してさらに議論を進めていきたい、との回答がありました。

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白鳥綱重氏

午後の研究協議は、次の3つの分科会で行われました。
第1分科会「関係業界等との連携による専修学校の質保証・向上」
   ファシリテーター 岡本比呂志氏(中央情報学園)
   事例発表 作岡友樹氏(学校法人大和学園)
          船山世界氏(日本電子専門学校)
第2分科会「高等専修学校が担う教育の在り方」
   ファシリテーター 清水信一氏(武蔵野東高等専修学校)
第3分科会「高等学校と専修学校との連携の促進」
   ファシリテーター 八尾 勝氏(東京YMCA医療福祉専門学校)
   事例発表 松田晃知氏(大阪府府民文化部私学・大学課)

私は第3分科会に参加しました。

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八尾勝氏(右)、松田晃知氏

分科会では、松田氏より、大阪府における高専連携の取り組み事例が紹介されました。橋下徹知事時代の2008年に「将来ビジョン・大阪」を策定、「教育・日本一大阪」中の三大取り組みの1つとして「職業教育ナンバー1」を提唱、大阪府私学・大学課・大阪府教委・大阪商工会議所・大阪府専各協会・大阪中学高校連合会・民間企業から構成される「大阪進路支援ネットワーク」を中心に、中学・高校生向け事業として「職業アセスメント・プログラム」「職業人との交流ワークショップ」「OSAKAジョブミュージアム」「実践的キャリア教育・職業教育」支援事業など、さまざまな取り組みが行われ、その結果、自分の将来について考える高校生の割合が増加し、高校生の進路未定率が減少したことをあげ、また、専門学校生向け事業として、「産学接続コース」事業が行われ、専修学校と企業等が職業教育協定を締結し、企業等のニーズに沿った職業教育プログラムを作成する、コース修了生の評価を行うなどの取り組みが、のちに国の職業実践専門課程制度の創設につながったことを明らかにしました。

大阪府の場合、行政が中心となり高校・専修学校・教委・企業の橋渡しをして、高専連携プログラムを実施しており、大変興味深い事例発表でした。
分科会では、多摩地区の高専連携の取り組みについて発言しましたが、東京の場合にも、東専各や行政を巻き込んで、どのような取り組みができるのか、関係者で議論を深める必要があると感じました。

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